宮古上布です。
小千谷縮と能登上布は洗濯機の手洗いモードで洗っていますが、この宮古は絹の居敷当てがついており、お店で 家では洗わないで持ってきれくださいね、といわれていたので 家洗いはしていなかったのですが、ふと、苧痲なんだから どうにか洗えるんじゃないか、と思ったのでした。
優しく押し洗いしてみると
あらら~ 水が薄茶色に濁ります。
水洗いしていなかったのかしらん。
その後 すすぎにかかると あらら~ うっすらと 水が蒼くなります。
え、まだ藍が落ちているのか。
ということは この布は思っていたよりも 着こんでいなかったのかもしれません。
はい 新品ではなくて 古いものです。
古いものは糸がいいですし もちろん なんとか手が届く、ということもあり この宮古嬢はお気に入りです。
その布の 薄さは芸術的です。
それゆえ 手洗いは躊躇していたのですが。
さて日陰にほしておくと たいへん暑い乾燥した日であったからか ばりばりに渇いてしまいました。
布が薄いのに こんなにばりばりになるものなのか。
縫いめあたりも 少しつれています。
はてさて これは 押し なんてものでは どうにもならないな、とアイロンかけました。
苧痲にアイロンはだめ と聞いていたのでですが 大丈夫、という人もおり おそるおそる。
結果 きれいになりました。
ほっ。
ごく普通に日常のおでかけにきものを着る身 としては いちいち洗いに出していたら 金銭的にも 手間もばかにならず、これで一つ 手洗いできる上布が増えて 喜んでいます。
品と状態によっては 自分で手洗いしてはいけないものもあるでしょうから もろ手をあげて 上布は おうちで手洗いしましょう、とは おススメできませんが、まあ 一件落着であります。
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