月下逍遥

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謡講 と 早春の帯

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シボの高めのぽってりした生地に たんぽぽ わらび すぎな の早春の帯。
一番 ぴったりの時期は春待つ気持ちの高まる 二月の半ば過ぎごろではないか、と 自分では思っているのです。ぎりぎり 三月初旬になんとか 間に合いましたか。

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いそいそ出かけたのは 
第51回 謡講 京の町家でうたいを楽しむ =杉本家にて=
井上先生が続けている 灯りを消して 薄闇の中で 謡だけ を楽しむ 催しです。
私がお能に興味を持った きっかけでもあります。先日 国立能楽堂で久しぶりに 聞いて、やっぱりいいなあ、と感じ、予定が合ったので 久しぶりに 参加しました。
五目謡 (謡のしりとり)
独吟 養老
能  花筐(はながたみ)
一曲を四人の能楽師さんの 謡のみ で聞かせます。
この催しはもう 何度も伺って その都度 いいなあ、と思うのですが 今回は その中でも群を抜いて 良く感じました。
といって なにがどう とは言えないのですが 次第に今いる空間に 一人だけが ぼんやり浮いているようなな そこに謡の声だけが 身体の奥に響いてきて あるかなしかに シテを舞う姿が見えるような。
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こちらの面(おもて)と装束を拝見していた からかもしれません。
杉本家の何体もの 時代をへた立派なお雛さんたちが 見守っていたから かもしれません。
謡 という 心地良い海に ゆらゆら漂っているようでした。
一時間弱の時間だったはずなのですが ぼうっとしているうちに もうおわり、の調子になってきて あれと思ったら ほんとに終わってしまいました。 30分もたっていないような感覚、ずっと聞いていたい気持ち。

お能って 不思議なもので その時一回の 気 のようなものがあって その周波数にこちらが 同調すると なんとも説明のしようのない快感を得ることができます。 そうそう行っているわけでもないので そういうことが起こるのは ほんのたま にですが、一度感じてしまうと はまってしまう類の感覚なのでした。

生きていいくのは その時一瞬の小さな喜びのかけらを拾い集めて そっとしかと胸にしまいこんで、それを糧にいくようなもので その喜びを感じられたことに 感謝するのでありました。

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きもの 月見草で染めた真綿紬 袷 霜垣さん作
帯   縮緬染帯 野口
帯締は淡い若草色 帯上は これも淡い黄色。
半襟は 自分で染めた うっすら淡い桃色とも藤井色とも。
(画像では色が出ていないので説明 自分の備忘録でもあるので ご容赦くだされ)
先日 仕立て直した 単の牛首の道中着をはおって ちょうど の気候でした。




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by fuko346 | 2017-03-05 11:58 | 和遊び(ほぼお能・大鼓・能管) | Comments(4)
Commented by 香子 at 2017-03-05 18:11 x
お能はそれこそ一期一会ですものね。
う〜、お謡とお囃子が聴きたくなってきました。
半ば過ぎまで我慢×2です。。。
Commented by 朋百香 at 2017-03-05 19:50 x
風子さま
あら〜、素敵! 早春の帯と言ってもピンクや黄色がことさら使ってある訳でもなく、大人の女の春ですねぇ。
わらび、すぎな、土筆の形状が可愛らしい。

「薄闇の中で謡だけ」わぁー、想像しただけでもゾクッとします。瞑想状態ですね。能楽堂のお能よりも、そちらの方が興味あり。関東でもあるのかしら・・・?
Commented by fuko346 at 2017-03-05 23:23
香子さん
これは と思うことは そんなに多くなくて(偉そうですが 素人の好き嫌いですのでお許しを)、そういうものに会えたときは しあわせだなあって思うのです。
どうも 私は 今まで聞いた音楽の中では 謡と能楽囃子が一番 「うれしく」なるんです。
Commented by fuko346 at 2017-03-05 23:27
朋百香さま
ね この帯のデザインと色 もう秀逸ですよね。作った方に会ってみたい。 ひゃあ と一目ぼれ それにとてもお利口さんなお値段でもありました。
謡講、東京の国立で先日 聞きましたが、もちろん それもいいのですが やはり 時代を経た この催しを 家が聞いていたであろう 京町家で 行うのが一段 素敵です。
京都にいらっしゃいません?
国立で聞かれた東京の方が 何人か この日 いらしていたようです。