背伏せ、です。
きものや襦袢、単衣ものの、背縫い部分を補強するための細長い布。
ごくごく ま~ったりと楽しい和裁をしていますが、今は単衣の長襦袢を縫っているので、必要になりました。
以前、半襦袢を作るために、さらし布を探して、あっちこっち回りました。
その折、若い店員さんに「さらし? さらし布ってなんですか」と数回聞かれて、へ?! となったことがあります。
晒って、もう死語なんでしょうか。
そんなことがあったので、背ぶせなんて置いてある店はこのあたりにあるだろうか、教えてもらったように、京都の大丸で買おうかしら。
まあ、試しに、と最寄のスーパーの手芸用品店に行ってみると、駅近くとはいえ、なんとなくうらぶれて、人も少ないその場所に、ぽつんと座っていたのは、かなりの年配のご婦人。
あれ、あるかも、と思います。
無くても「背ぶせってなんですか」とは言いますまい。
「背ぶせ ありますか」
「はい、ありますよ」
「おおー ありますか もしかしてって来てみたんです」
「そうですよね、おおってなりますよね、皆さん 驚かれますわ」
と笑い合う。
といっても置いてあるのは4色だけでしたが、私は白を使おうと思っていたので、すぐさま喜んで購入。
「なさっているのですね、がんばってくださいね」
「はい」
と、再び笑い合う。
あの年代でしたら、自分のきものは縫ったことがあるはずです。
あなたも、きもの、縫うのね、と喜んでいてくれていたような気がしました。
あ~、縫っているとはいえないような、お遊び満載の和裁ではありますが、針を持つことが苦、ではなくなっています。
襦袢もいつかは完成するでしょう。
さて、今日は、和裁のあとは、
お笛の稽古。
あとは
申し合わせ、で、
本番です。
はじめは落ちついていられるのに、だんだん頭に血が登って来て どきどき。
で、指がもつれる。
ああ~~~~。
でも、本番ではなんとかなるような気がしてきました。
ただ、お師匠の顔が「この人、ダイジョウブかいな」と言っているような気がして、それが不安になりました。
素人ですもの、楽しまなくては。
申し合わせってどういうのかな、わくわく。
不肖の弟子は困ったもんです。