
私のいた部屋からは 比叡が望め、

ベットに横になっている目線の先に ちょうど三井寺がありました。
階が低いので前回のように琵琶湖は見えませんでしたが、飽きることはありませんでした。

カフェなんぞもできており、それ以外にも ゆっくりできる場所が増えていて、

ご飯も格段に美味しくなっていました。
この病院の手術室はえっと 三回目、かな。
最後から20年余 たっていて また 入院するとは思っていませんでした。
今回は 痛いの苦しいの命にかかわるの という病気ではないので お気楽、です。
もしかして 失敗して目が見えなくなったらどうしましょ、とか 多少の心配はありましたが、どうにかなるだろうし、どうにかしてくれるだろう、と思っていました。
手術は 見える、ので ちと 恐ろしいのですが 短時間で終わってしまいますし、痛くもないのですし、その後よく見えるようになるので 案じているかたは 早めの手術をお薦めします。
面白いのは 目は眼球で見ているのではなくて 脳が画像処置して見えていることがわかることです。
経験者から しばらく大変、とか 視力が落ち着くまで三カ月くらいかかる、と病院で聞いて、どういうことかしらん、と思っていたのですが、はい、視力 よろよろしているのです。
脳が 今まで入力されていた画像ではないものが いきなり入ってきたので 必死になってピントを合わせようとしているようです。
それは手術前もそうだったようで、自分が感じていたよりも私の目はよく見えていなかったらしく、それでもなんとか暮らせるように 頭の中で がんばっていたようで それはそれは疲れていたのでした。
しか~し 目の玉の中 取り替えちゃうなんて すごいことしますね。
まだ落ち着いてはいないのですが それでも 世界がきれいになったのには驚きです。
今回は 痛くも苦しくもなく いい景色を見て お世話もみなしてもらって、ゆっくり 以前のことやらなんやら考えて、いい時間をもらえました。
そして とてもとてもうれしいことがあったので、ふうっとこころの穏やかさが増えました。
喜びを味わうと そのぶん こころの 容量が増えるのでしょうか。
この喜びに自分が値するか なぞということは考えず 素直に享受しようと思うのでした。
付)今回の入院で回りをみて一番思ったことは 医療従事者に治療や看護 ではなく 介護の仕事が増えていることで、これは早晩 どこかで破綻するんじゃないか、と 心配になりました。
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